情報安全確保支援士についての概要が公開されました

IPAによって「安全情報確保支援士」についての情報が公開されました。

先日、行われたセキュリティスペシャリスト試験を終えたばかりですが、合格された方もそうでない方もどのような資格の取扱いになるの、気になることだと思います。そこで、今回は公開された文章の中でも特に気になったところを紹介しようと思います。

ちなみに前回の記事では、この公式の文書が公表される前の概要をまとめています。

 

国家資格「安全情報確保支援士」

たいそうな名前がつけられています。国家資格ということでネームバリューは確かにあるものの、以下の注意が必要です。

  • 資格に合格した人の中からの名簿登録制であること
  • 名称独占のみで業務独占はないこと
  • 資格を名乗るには毎年行われる講習が必要であること

というような規則があります。

 

経過処置対象者が限定された

これまでの発表では、「情報セキュリティスペシャリスト試験」「テクニカルエンジニア(情報セキュリティ)試験」「情報セキュリティアドミニストレータ試験」の合格者がそのまま登録すれば確保支援士に登録できるとされていましたが、本発表で「情報セキュリティスペシャリスト試験」「テクニカルエンジニア(情報セキュリティ)試験」の2つに限定されてしまいました。

いずれも、前身の資格であったのですが、「情報セキュリティアドミニストレータ試験」の合格者で「安全情報確保支援士」に登録しようと思っていた方はよう注意です。

また、これら2つの有資格者の登録は、制度開始から2年間の経過措置期間のみ有効(2018年8月19日申請締切)です。

 

登録時にかかるお金

支援士に登録するには、試験に合格しさらに新規で登録する必要があります。その際には「免許税」として、9,000円の納付が必要となります。またそれとは別に、10,700円の登録手数料が必要とされています。

さらに 支援士登録後は、登録日を起点として1年の間に1回6時間のオンライン学習と、3年に1回6時間の集合講習(グループ討議を含む)を受けることが義務付けられていますが、オンライン・集合講習を含め3年で15万円前後に設定予定とされています。

まとめますと、

  • 試験費用( ¥5,000)
  • 免許税 (¥9,000)
  • 登録手数料 (¥10,700)
  • 集合講習(3年分)(¥150,000)

となり、合計で最低でも¥174,700の費用がかかります。

 

試験の傾向に変化はあるのか

「情報セキュリティマネジメント試験」と「安全情報確保支援士」について試験の違いはあるのでしょうか。それぞれの、試験について比較してみましょう。

 

試験時間・出題形式・出題数・解答数

試験時間は以下のようになっています。

午前Ⅰ 午前Ⅱ 午後Ⅰ 午後Ⅱ
9:30~10:20 (50 分) 10:50~11:30 (40 分) 12:30~14:00 (90 分) 14:30~16:30 (120 分)
多肢選択式 (四肢択一) 30問 多肢選択式 (四肢択一) 25問 記述式 3問中2問回答  記述式 2問中1問回答

 

これらは「情報セキュリティマネジメント試験」と同様です。また合格基準としてはそれぞれの時間区分で60 / 100となっており、これも前身の試験と同様となっています。

 

出題範囲に変化が見られる

それぞれの出題範囲を比較してみます。

「情報セキュリティマネジメント試験」では「IT を利活用する者」 を主な対象とすることから,技術的な項目は除外している」という文言が記載されていました。しかしながら、「安全情報確保支援士」にはその文言が記載されておりませんでした。

また、午前の出題範囲においても技術的な分野が広く取り扱われているようです。

さらに、午前Ⅱにおいても「ネットワーク」分野と「セキュリティ」分野を「重点分野」としていることから、それらの分野の中から出題される傾向が強くなるのではないでしょうか。

それだけでなく、「法務」分野や「経営戦略」分野などのいわゆるストラテジ系の分野においても出題範囲として記載されているので、今まで以上に技術的知識のみだけではない幅広い分野の知識が必要とされるでしょう。

 

まとめ

今回は発表された「情報安全確保支援士」についての情報をまとめました。新規の資格試験ということで、注目されることは間違いないでしょう。とはいえ、個人で取得するには費用面で若干の敷居を感じざるを得ません。また、士業でありながら業務独占がないということも、気になる点の一つです。この資格を取得して、登録して士業になるメリットを享受できなければ、今後の資格制度自体も危ぶまれかねません。今後の動向に注目していきたいですね。

 

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